第二十七回文学フリマ東京



こんばんは、桜鬼です🌙
週末は一般参加のみなさまも出店者のみなさまもお疲れさまでした……!

わたしは去年の初出店から漸く一年が経ちました。東京への出店もこれでまだ二回目なのですよね……とはいえあまぶんやHUBに出ておきながら初心者にありがちなミスを犯して初心者なので!とは言っていられないものだなと気持ちを新たにした一日でした。

というのも、ブース数990?という過去最多の規模での開催では、当然のように初出店の方がわんさか……!
コミケやコミティア経験者であればまた違いますけれど文フリは即売会初心者が大変多い。
これはある意味ではとても素敵なことだと思います。
けれども一方では一般参加すら経ずに突撃出店される方が多いこともまた事実のようでして。

とりあえず、ナワバリ意識はしっかりしましょう……!

いえ、冗談ではなく、
【(自分が)隣のブースに侵食しない、(お客さんを隣のブースに浸食)させない】
これは鉄則です。
わたしも今一度肝に命じました。

特にですね、大人数のサークルさんは内部でそのあたりを徹底してくださらないとこちらから店番交代のたびに注意する、仲間の方が様子見に来るたびに注意するというのは流石に厳しい。

公式さまによるご挨拶タイムの際お隣さんが初出店と仰られたので「ブースをはみ出さないことだけ気をつけてくだされば!」とお伝えしたところその場にいた方々は頑張ってくださっていたのですけれど、次に出店されるときまでにもう少しサークル全体で徹底しないと次に隣になるサークルさんによっては一寸厳しい場面があるかもしれないと思いました。
これはお隣さんが悪いと言いたいわけではなく、事前にこの鉄則がどれほど重要かということを知る手立てがなかったということもあるとは思うのですよね。
気のいい方々でしたし初出店の方々がああして楽しむことができる環境を潰さないというのは、長く出店しようと考えている身としてひとつ思うところではあります。
……と真面目な話をしてしまった……




今回の設営はこのような感じでした⚓️
この設営のポイントはですね、高さを出しながらも機材はコンパクトに持ち運べるということですかね。
裏側は中々突貫です。倒れなければいいのよ。




愛用しているのはこのポップを入れている硬質カードケースですね。
毎度ポップを変更しても印刷して中に入れるだけで済みますし、何よりポップが折れない、汚れない。
また、A7サイズのものは値札に利用しています。
値札に作品の説明を入れるのは前回も効果を感じた部分なのですけれど、今回は更に作品の立ち位置(おすすめ、お試しに、など)と種類(短篇集、掌篇、など)を明記したのがかなり効力を発揮していた印象でした。




つまり何がどれだけ出たかと言いますと……

新刊『天使の番』 16冊
おすすめ『移ろい』 9冊
準新刊『百日紅』 6冊
お試しに『感受回路の首飾り』 6冊
詩歌好きな方に『呟集 真珠』 2冊
裏メニュー 小品くじ 1種

1冊も出なかった本がなかったというのはこの方針のおかげが大きかったのかなと思います。




そしてブースを訪ねてくださった方の割合としては
出店されているフォロワーさん:フォロワーさん:完全に初めましての方=8:2:3
くらいでした。

わたしとしては喜ばしい比率ですね。
出店されているフォロワーさんの比率がもっと多くなるかと思っていたので。
出店されているフォロワーさんは先ず間違いなく会場にはいらっしゃいますけれど、それ以外の方は会場に訪ねてこられるところからですからね……!
そうなってくるともう作品に手を伸ばしてくださらなくとも挨拶ができるだけで嬉しいのですよねえ。
勿論出店されている方も同じ立場だからこそ忙しい中ブースに立ち寄ってくださるのがどのくらい大変かわかりますし、短い時間の中でわたしのブースを選んでくださったというのは本当に嬉しいです。




最後に話を全体に戻しまして文フリ東京についてなのですけれど、春に二回一般参加、秋に二回出店をして、今回特にいつもと違ったなと思ったことはやはり「積極的な一般参加者が多かった」ということでした。

わたしの新刊もそうなのですけれど、今回あちらこちらで完売の声が上がっておりまして、その理由のひとつに「通常の見積もりを上回るお客さんが来ていた」ということがあったのだと思います。

実際のところわたしのフォロワーさん(一般参加でいらしていた方々)もどうやら嬉々として積ん読を増やしにかかっていたようで。
今までは一般参加というと「少し雰囲気を楽しみにきて、もし余程気にいるものがあれば何か買うこともあるかな」くらいの心意気の方のイメージだったのですけれど、今回の一般参加の方々はもう勢いが違いましたね……何かしらは買う気で来ている様子でした。勿論実際は色々な楽しみ方をされている方がいらっしゃったのでしょうが、平均をとると先の印象で言い切っても構わないだろうと思います。

面白いなと思ったのは、ある方が仰っていた「プロじゃない人の作品が読みたくなったときに紙で出されているのが嬉しい」という台詞で、日頃からプロじゃない人の作品を読みたくなって読む環境にいる人たちというのはどういった人たちのことなのだろうと思ったのですよね。
それではたと、もしかすると、ウェブ上の投稿サイトは所謂インディーズバンドを追っかけるのと似た心理を養う場にもなっていて、元来紙の本が好きだけれども新たな作品を発掘したいと思うと投稿サイトしかないと考えていた人、にこのイベントを知ってもらえるとかなりまた層が厚くなるのではないかしらと思ったのでした。




何故だか結局少し真面目なお話をちょこちょこしてしまった気がするのですけれど、つまるところ総じて収穫の多い一日でした。
長々とここまで読んでくださった方、どうもありがとうございました。

次の2019/5/6の文フリ東京では横浜と神戸を舞台にした港町アンソロジー『PortRay』を引っさげて出店する予定ですのでお楽しみに⚓️

波の寄る辺  桜鬼

戦利品リスト
『質草食みて』砂金葉之
『walking postcard vol.1』風野湊
『新奇蹟 四・五』新奇蹟
『FLAT』オカワダアキナ
『煙の女』同上
『迎え火』狐伏澤つたゐ
『ジェミニとほうき星』高梨來
『Night and Day Day and night』同上
『やがて白になる』九十九九音
『詳しい予感』泉由良
『魔法の速度』蓮井遼
『187』ハスミケイ
『破壊』転枝
『制服の女』同上
『WUNDERKAMMER』同上
『つばめの巣 11号』つばめ綺譚社
『Stage 海』ポート
『Scene 罪の意識』同上
『影』茉莉ゆんゆ
『星待ちの海』同上
『生きは酔々』単色スペクトル
(以上敬称略)

2018/11/25